ブラザー工業株式会社のチームメンバー
  • 電気機器
  • 事業推進/営業企画部門
  • ご利用人数 10~20名

全世界の販売会社支援業務における進捗管理の効率化/リモートワーク下での活動ノウハウ共有方法の確立

ブラザー工業株式会社
マシナリー事業 産業用プリンター事業推進部 事業推進グループ
チームマネージャー 勝倉禎治様 主任 森啓嗣様

導入前の課題

Excelでの進捗管理の非効率
その時々の局所の情報しか理解できず、活動全体像・重要事項・相談事項が漏れがちだった
情報検索の非効率
特に長期的な取り組みについて、過去の経緯や資料などの情報を辿る際に時間を要していた
情報共有の機能不全
他メンバーの活動状況をうまく知る手立てがなく、活動が個人に閉じていた

導入後の効果

進捗管理コストの8割削減
最終的なゴールに対して必要な活動・現状ステータス・重要情報やボトルネックが追いやすくなった
取り組みごとに議論の経緯や重要情報が一元集約されており、情報検索時間が大幅に短縮された
ノウハウ活用による再現性の高いマネジメント
他のメンバーと自分の業務の関わりがイメージしやすくなり、活動ノウハウの共有や転用がしやすくなった
メンバーの自主性促進
メンバーが自立的に中長期視点に立ち返り、改善アクションを実施できるようになった

ブラザー工業株式会社は、40以上の国と地域に拠点を置き、グローバルに事業を展開するブラザーグループの本社です。1908年にミシン修理業として創業し、以来、独自の技術開発に注力し、蓄積したコア技術を駆使して事業の多角化を推進するとともに、常に新しい市場を開拓し続けることで成長しています

今回、同社のマシナリー事業 産業用プリンター事業推進部 事業推進グループにおける進捗管理の効率化およびリモートワークを前提とした業務ナレッジ共有方法を確立すべく、YARIKIRIを導入いただきました。その導入の経緯から課題、効果や今後の活用ビジョンについて、勝倉様と、森様にお話をうかがいました。

事業推進部門にて「Excelでの進捗管理」「情報の共有や検索」に課題が存在

最初に、お二方の所属部門およびミッションを教えてください。
勝倉様

事業推進グループにて、営業チームのマネージャーをしています。全世界の営業の状況や売り上げ目標達成のための施策を、販売会社とコミュニケーションを取りながら、メンバーとともに日々進めています。

森様

私も同チームに所属しています。私は欧州地域を担当しており、欧州における販売や課題対応、新製品導入、生産調整の対応を担当しています。

YARIKIRIを導入された部門および業務内容についてお聞かせください。
勝倉様

部門の業務内容としては、販売会社とのコミュニケーションが一番多いです。大まかな目標の策定という大きな仕事もあれば、細かい技術的・営業的な問い合わせも日々発生し、新しいタスクが毎日何かしら生まれています。

主に、海外販売会社をサポートしていくことが皆さんの業務だと思いますが、YARIKIRI導入以前はどのような仕事の進め方をされていましたか。
勝倉様

Excelでタスク進捗管理を実施し、週次会議でメンバーが集まり、それぞれが状況を報告するアナログ形式で実施していました。Excel管理の場合、内容を都度スポットで理解することは可能ですが、週次会議までに何かしらを入力することが目的になり、重要な話や相談事に焦点が当たらない・流れてしまいがちでした。情報共有はメールでの”CC”によるものが多く、私自身が細かい内容まで追いきれず、後で改めて膨大なメールの中から必要な情報を辿るという作業が発生していました。重要な件は、Teamsチャットで別途連絡をもらうようにもしましたが、チャンネルが増えると情報が埋もれていき、「今、何が問題なのか」、「いつまでに誰が解決するのか」をトレースしきれない状況に陥っていました。

現場工数増の懸念がありつつも、まずは10名でYARIKIRI運用を開始

YARIKIRIを利用開始するにあたり、どのようなご準備をされてご利用を開始されましたか。
森様

事業推進グループに所属している10名程度のメンバーを対象に、YARIKIRIを使うことを伝えて開始しました。「YARIKIRIで活動の全体像を意識して情報入力することで、結果的には私への説明工数が削減できる」ということを理解してもらうと同時に、「週次会議までにYARIKIRIに情報をアップデートすること」を基本ルールとして共有しました。

今、振り返ってみて導入を進めていく中で懸念点や不安はありましたか。
勝倉様

今となっては杞憂でしたが、当時一番懸念していたのは、ダブルワークの可能性です。これまでの報告・連絡・相談のやり方がある中で、YARIKIRI活用で工数が二重になり、メンバーの負荷が無用に高まるリスクを気にしていました。
森様:結果的に現時点では特に大きな負荷は感じていません。週次会議の前に10分程度、YARIKIRIへの情報入力に時間を使っている程度です。ExcelからYARIKIRIに運用が一本化されたことが大きかったと思います。

ブラザー工業株式会社 マシナリー事業 産業用プリンター事業推進部 事業推進グループ チームマネージャー 勝倉禎治様
マシナリー事業 産業用プリンター事業推進部 事業推進グループ
チームマネージャー 勝倉禎治様

YARIKIRIにより、「進捗管理コストの8割削減」、「ノウハウ活用による再現性の高いマネジメント」が実現

マネジメント業務において、どのようなシーンでYARIKIRIを一番利用されていますか。
勝倉様

チーム内の進捗管理に一番利用しています。各メンバーが予め自分のゴールに対する想定アクションを入力し、週次会議ではYARIKIRI画面を見ながら、各メンバーが直近実施した活動・各タスクに対していつまでに対応するのか、を確認しています。あわせて各メンバーとの月次1on1の際にもYARIKIRIを開くようにしています。業務の棚卸や全体像の確認を定期的に行いつつ、メンバーへのフィードバックやアドバイスが、実際にどのような具体的行動変化に繋がっているのかを把握しています。

YARIKIRI画面イメージ
*ダミーデータによるYARIKIRI画面イメージです
YARIKIRIを利用したことによって、業務効率化の観点でどのような効果がありましたか。
勝倉様

やはりチーム内の進捗管理が格段に効率化されました。Excelで行っていた際は、特定の活動テーマについて過去に遡って「あれどうなんだっけ?」を追う場合、メンバーに都度声がけや、メール・チャット・添付資料を軒並み検索する必要があり、そういった作業におよそ毎週3-4時間程度費やしていたように思います。YARIKIRIでは活動テーマごとに過去から現在までの関連情報が一元集約されており、かつての作業が今や毎週30分程度で収まるようになりました。

YARIKIRI導入以前はできていなかったことが新たにできるようになったという点はありますか。
勝倉様

チーム内での横のつながりやノウハウ活用を強化できたと感じています。YARIKIRIによって今までブラックボックス化されていた他のメンバーの業務が見えるようになり、自分の業務との関わりが具体的にイメージできるので、「相互に助け合う・アドバイスし合う」というケースが増えてきました。私から指示をしなくても、メンバー同士でのノウハウの共有や転用が増えているのは、大きな効果だと感じております。

森様

メンバー同士の連携が増えることで、活動に再現性がもたらされるようになったと感じています。例えば、ある製品の環境認証関係の費用処理の対応方法を考えている際に、YARIKIRIを見て過去に同じような環境認証を対応していたチーム内のメンバーを発見しました。その先人の知恵を引き出しながら、効率的に業務を進めていくことができたように思います。

リモート環境でもメンバーの自主性を促し、チームの業務推進基盤としてYARIKIRIが機能

メンバーから見て「YARIKIRIでマイクロマネジメントされている」と感じることはありませんでしたか。
森様

私や当社の場合だと、YARIKIRIに具体的な情報を入力することで、細かく管理されていると特段感
じたことはありません。関係者が多く、担当者自らが動かざるを得ない状況下で、YARIKIRIが共通言語として機能していることは、マイクロマネジメントされる・指摘されるというネガティブな捉え方よりも、状況を共有していることでサポートをしてもらえる、仮に自分の業務が漏れていた時も皆がワンチームでフォローしてもらえると前向きに受け取っています。むしろ、自分でゴールを設定してアクションを考えることが習慣づけられたことで、無意識のうちにより本質的なゴールを意識して高い視点で業務推進していく力が強化されてきたように感じています。

勝倉様

森さんは私から見ても、以前にも増して当事者意識を持って様々なことを自律的に推進してくれていると強く感じています。森さんはこれまで以上に周囲を巻き込みながら、より最適なゴールやアクションを設計し、最速で実行できているので、業務推進力を大きくレベルアップしてくれており感謝しています。

マシナリー事業 産業用プリンター事業推進部 事業推進グループ 主任 森啓嗣様
マシナリー事業 産業用プリンター事業推進部 事業推進グループ
主任 森啓嗣様
リモートワークが中心になる中で、YARIKIRIの有効性についてどのようにお考えでしょうか。
勝倉様

リモートワークにより、以前と比べて進捗管理の重要性が非常に上がったと感じています。「周囲に物事を聞く・相談する」ということが、今や以前ほど気軽にできなくなりました。マネージャーとしては、「誰が今、何に困っているのか」を自ら把握し、働きかけていく必要があります。リモートワークのような働き方に適応していく上で、YARIKIRIのような成果物やそのプロセスをマネジメントしていくソフトウェアの重要性は今後更に高まるのだろうと感じています。

森様

全メンバーが出社することは基本的にないので、YARIKIRIのようツールにより、コミュニケーションは取りやすくなると思います。特にメンバー目線だと、ある業務に取り組む際に、YARIKIRI上に「過去に同様の取り組みを自分以外のメンバーがどのように進めていたか」という情報が参照でき、ただ悩んでアクションを起こせないことや回り道をする必要がなくなったのは、YARIKIRIのおかげだと感じています。

特に業務対象が広いチームは、「まずはチャレンジ」を

YARIKIRIが効果を発揮しやすい業態や部署についてご意見をお聞かせください。
勝倉様

人数が多い部署や、業務範囲が多岐に渡る部署で効果が発揮しやすいと思います。幅広い業務に取り組む部署や業態では、自ずと追うべきゴールもアクションもタスクも増え、その分マネジメントが行き届かなくなりがちなので、少なくとも業務対象が「広い」部署や業態では特に効果的なのではないでしょうか。

森様

私も同意見で、私達のチームのように、海外の販売会社含めてさまざまな部署と関わり、コミュニケーションの同期が必要な部署や、同時並行で多種多様な業務が進む部署だと、特に効果を実感しやすいはずです。

貴社のような取り組みにまだ踏み出せていないマネジメント層の方々に対して、何かご参考になるようお話があればお聞かせください。
勝倉様

まずはチャレンジしてみることが大事だと考えています。YARIKIRIはマネジメントとしてある意味当たり前のことを当たり前にやれるようになるツールなので、直接的な費用対効果がわかりやすい数字で現れにくいかもしれません。ただ、効率的な仕事の進め方や頭の使い方の習慣化・マネジメント改善は、チームの土壌として各メンバーの生産性に染み出してくるものだと思います。まずはやってみる中で、メンバーの意見も吸い上げながら、うまく定着するかの判断をしていけば良いのではないでしょうか。

貴重なご意見ありがとうございます、今後のサービスならびに製品開発に反映してまいります。 本日はインタビューにお付き合いいただきましてありがとうございました。

社名ブラザー工業株式会社
設立1934年1月15日
本社所在地〒467-8561 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号
業種電気機器
事業内容複合機、プリンター、スキャナー、電子文具、家庭用ミシン、工業用ミシン、工作機械、業務用通信カラオケシステム(JOYSOUND)、産業用印刷機器等の企画、開発、製造
従業員連結41,215名/単独3,867名 (2022年3月31日現在)
資本金19,209百万円 (2022年3月31日現在)
売上高連結710,938百万円 (2021年度)
URL